2014年3月3日月曜日

第七番 永泉寺

第七番 鉈屋町 永泉寺 (えいせんじ) 滝の上観世音

現住所 盛岡市大慈寺町2-22



御詠歌 滝の上の 菩薩をここに 遷しえて 永く大悲の 泉汲ませむ

 中野村白滝の山上に滝の上観世音堂があり、ここに安置されていたのが、ある時火災で滝の上の観世音堂が焼かれ、その後は永泉寺山門前の七福神のお堂に設置されて七福神の御祭りと一緒にお祭りされている。 その御詠歌がある。 「滝の上の菩薩をここに遷しえて永く大悲の泉を汲ませむ」以来、当寺に祀られ盛岡三十三観音札所の七番として善男善女の信仰をあつめている。



 滝の上観世音は、丈七十五糎(cm)ほどの一本木造立の聖観音像で、かつて中野村白滝(現岩山裏側の川目地内)の滝の上にあった観音堂に祀られていた。 明治初年(1869年)、山火事のためこの観音堂は類焼し、観音様も灰燼に帰したと思われていた。 ところが、不思議なことに、翌朝永泉寺の山門の傍らに、この滝の上観音が鎮座していたという。 人々は、観音様が火を遁れ、自ら永泉寺に飛び移ってこられたと崇(あが)め、山門の傍に観音堂を造りお祀りするようになったと伝えられる。
 また、当寺本堂には、左甚五郎作と伝えられる木像の七福神が祀られている。 ある時、稗貫郡石鳥谷の酒造家小野氏が夢のお告げで、この七福神を借用し自宅に勧請したところ、その御利益で有良酒を醸造することが出来た。 そこで酒名を「七福神」と号したという。 なお現在の銘酒「七福神」は、他の酒造店の醸造である。  その他に、多田ノ満仲公の守り本尊と伝えられる聖観世音菩薩も祀られている。


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