2014年3月9日日曜日

第十三番 不退院

第十三番 千日 不退院 (ふたいいん) 聖観世音

現住所 盛岡市仙北町2-22-48




御詠歌 ひとたびの 詣る心 千日に むかふ誓ひと 思ひこそすれ

 現在の不退院は昭和十年(1935年)の新築になり、聖観世音は本堂に安置されている。 一尺位の木製座像である。 当院は虚空蔵さんと云われ、享保の大飢饉の時に南部藩が死者を千日河原に埋葬した時に当所に不退院なる草庵を造ってその霊福を祈ったのであった。



 現在の不退院(虚空蔵堂)は昭和十年(1935年)講中の手により新築され、聖観世音は丈一尺位の木彫座像で本堂に祀られている。 毎年七月十二、十三日の夏祭りには大変賑わいをみせる。  当院は、不退院より「虚空蔵さん」の通称の方が良く知られている。
不退院は元禄七年(1694年)の領内飢餓で、北上川浮島に餓死者を埋葬した霊の供養のため、円光寺の良観喜微和尚が千日の別時念仏を行い阿弥陀如来を本尊とする草庵を造ったことに始まる。 その後享保九年(1724年)北上川の洪水により流失し、藩主南部家より現在地を下賜され本堂を再建し、この付近は千日河原と称されるようになった。 その頃であろうか、千日河原で農夫が草むらの中に光明を発する虚空蔵菩薩を見つけ、家に持ち帰り朝夕家族共々に拝んだところ、霊験あらたかで家内に病む人なく、生活も日増しに豊かになったという。 その評判は近郷近在に知れ渡り、参詣者がふえる一方で、近くの不退院の境内を借り受けお堂を建て、信者の便を図った。 明治二十九年(1896年)、不退院は老朽化し取り壊され、逆に不退院の本尊が虚空蔵堂に祀られることとなった。


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・2014/07/16 写真追加 不退院 写真

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